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Column ERPの費用の目安、クラウド型とオンプレミス型の内訳の違い

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クラウド型とオンプレミス型ごとのERP(Enterprise Resource Planning)の費用を整理し、目安やコストを抑えるポイントを解説します。ERPの費用には、ライセンスやカスタマイズ開発などの導入費用をはじめ、保守・サポートやバージョンアップ費用などの運用費用があります。

ERP(Enterprise Resource Planning)導入には、ライセンスカスタマイズ開発などの「導入費用」に加え、保守バージョンアップといった「運用費用」が発生します。

これらはクラウド型かオンプレミス型かで構造が大きく異なるため、全体像の把握が欠かせません。

ここでは、ERPの費用の内訳や目安を整理し、コストを抑えるためのポイントを解説します。

ERP導入費用の目安・内訳

ERPの導入にかかる初期コストは、選定する形態(クラウド型かオンプレミス型かによって変わります。まずは導入フェーズにかかる費用を解説します

費用項目 クラウド型 オンプレミス型
1.ライセンス費用低い高い
2.インフラ・ハードウェア費用低い高い
3.カスタマイズ・開発費用低い~中程度高い
4.導入支援・コンサルティング費用中程度高い

1.ライセンス費用

ERPのソフトウェア自体を利用する権利に支払う費用です。ユーザー数や使用するモジュール(会計、販売、人事など)によって金額が変動します。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型永続ライセンスを最初に一括購入するケースが多い数百万円~数千万円
クラウド型初期費用として「登録料」などがかかる場合がある
(基本的には月額費用に含まれる)
数万円~数百万円程

2.インフラ・ハードウェア構築費用

システムを稼働させる基盤を使用・構築する費用です。

オンプレミス型は、サーバー機器やOS・データベースなどの環境を自社で調達する必要があります。

一方、クラウド型(SaaS)はベンダーが用意したインフラを利用するため、サーバー構築費はかからない場合がほとんどです。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型サーバー筐体
OSライセンス
DBライセンス
バックアップ装置など
数百万円~数千万円
クラウド型月額利用料に含まれる
(初期構築費は不要)
0円

3.カスタマイズ・開発費用

ERPの標準機能と自社業務に乖離(Gap)がある場合、その差を埋めるための追加開発(アドオン)費用が発生します。

これには他システムとの連携や帳票変更も含まれ、要件が増えるほどコストは高騰しがちです。既存の機能の範囲内で運用ができないか、慎重に検討する必要があります。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型 クラウド型パッケージのアドオン開発追加の機能開発数千万円~数億円
クラウド型
(SaaS)
パラメーター設定変更のみ
(Fit to Standardによる導入)
数十万円~数百万円

4.導入支援・コンサルティング費用

ERPを業務で使える状態にするための人的コストです。この費用は「エンジニアやコンサルタントの人月単価 × 期間」で算出されるため、導入プロジェクトが長引くほど高額になります。

【具体的な費目例】

  • 要件定義(業務設計や機能設計)
  • パラメータ設定(設定値の検討や定義書の作成)
  • データ移行(データクレンジングや投入作業)
  • 従業員向けのマニュアル作成
  • 操作トレーニング

プロジェクトの遅延を防いでコスト超過にならないためには、導入範囲を明確にし、進捗管理を徹底することが重要です。

ERP導入成功のためのチェックリスト

ERP導入における主な課題や失敗を防ぐためのポイントについて解説。また、本資料のチェックリストでは、ERP導入プロジェクトの計画・準備から運用まで、各フェーズで検討すべきポイントを網羅的に確認できます。

ERP運用費用の目安・内訳

導入後の運用フェーズでは、クラウド型とオンプレミス型でコスト構造が逆転する項目があります。

費用項目クラウド型オンプレミス型
1.月額利用料中程度~高い低い
2.保守・サポート費用低い中程度
3.インフラ運用・保守費用低い高い
4.バージョンアップ費用低い高い

1.月額利用料

クラウド型ERPにおけるランニングコストの大部分を占めるのが、このサブスクリプション費用です。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型基本的に発生しない一部、データセンター利用料などが別途かかる場合がある0円
クラウド型利用ユーザー数(ID数)に応じた従量課金の形式が一般的月額 数万円~数十万円

クラウド型の場合、一般的に「ユーザー単価 × 人数」で毎月コストが発生します。従業員数が増えるなど、使用するユーザー数が増えるほど、比例して支払額が増加します。

「生産管理機能はひとりあたり10,000円/月」「統計管理機能はひとりあたり7,000円/月」など、使用する機能やモジュールごとにユーザー単価が決まっており、ユーザー数によって月額利用料が決まるような構造になっています。

2.保守・サポート費用

法改正対応プログラムの提供や、不具合時の問い合わせ対応を受けるための費用です。

オンプレミス型の場合、ERPパッケージの保守・サポートに対する保守契約を締結し、「年間保守費用」を支払うのが一般的です。保守契約があることで、法改正対応プログラムの提供や、製品の不具合に対する問い合わせサポートを受ける権利が得られるようになります。

クラウド型は、基本的な保守・サポート費用は月額利用料に含まれていることが多い傾向にありますが、24時間対応やオンサイトサポートなど、上位のサポートは別料金となるケースがあります。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型年間保守費用として支払う場合が多い使用モジュールや保守のサービスレベルによって費用が変わる内容による
クラウド型基本的に月額利用料に含まれる上位の有償サポートプランが用意されている場合もある0円~数万円

3.インフラの運用・保守費用

システムを安定稼働させ続けるために必要な、サーバー環境の維持や管理にかかるランニングコストのことです。

オンプレミス型では、サーバーの電気代や空調費といった物理的な維持費に加え、バックアップやセキュリティ対応を行う「社内IT担当者の人件費」が大きな負担となります。

一方、クラウド型(SaaS)はインフラ管理をすべてベンダーが行うため、こうしたサーバー管理業務や関連コストは追加で発生しません。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型ミドルウェアの年額保守費用社内IT担当者の人件費電気代外部のデータセンター利用料人件費に加えて年間数十万円~
クラウド型月額利用料に含まれており、追加費用はなし0円

4.バージョンアップ費用

システムの老朽化やサポート切れに対応するための更新費用です。

オンプレミス型でもっとも負担が大きいのは、ハードウェアやOSのサポート期限に対応するために行う「システム再構築(リプレイス)」です。ハードウェアの買い替えだけでなく、新システムへの切り替えを伴うため、実質的に「第二の初期導入」とも言える費用が発生します。

一方、クラウド型はベンダー側で自動的にアップデートが行われるため、こうした追加費用は一切かからず、常に最新機能を利用し続けられます。

導入形態内容費用目安
オンプレミス型ハードウェアの交換最新モジュールへのアップデート更新先システムへのデータ移行システム再構築時の再設定5〜7年ごとに数千万~数億円
クラウド型常に最新版にアップデートされる0円

ERPの費用を比べる際に押さえておきたいTCO(総保有コスト)

TCO(Total Cost of Ownership)とは、システムの導入から運用、維持管理、そして将来の廃棄(リプレイス)に至るまでに発生する費用の総額です

ERPにおいて、目に見える導入費用はコスト全体の一部に過ぎません。実際には、日々の運用の手間(人件費)や、数年ごとのバージョンアップ対応など、導入時には見えにくい「隠れたコスト」も存在しています。

そのため、目先の安さだけで判断せず、これらを含めた5年〜10年単位での総額を算出し、比較検討して妥当性を確認していく必要があります。

クラウド型とオンプレミス型の費用の違い

費用の比較検討においては、表面的な高い・安いだけでなく、「変動費型(クラウド)」か「固定費型(オンプレミス)」かというコスト構造の違いを押さえ、TCOを理解することが重要です。

観点クラウド型オンプレミス型
基本的な考え方必要なときに必要な分だけ払う「サービス利用型」自社資産として保有し減価償却する「設備投資型」
ユーザー数とコストの関係性「単価 × 人数」で課金ユーザー数が多い場合、ランニングコストの増大に直結するサーバーのスペック内であれば定額人数が多いほどひとりあたりのコストは下がる(割安になる)
利用期間とコストの関係性利用期間中は支払いが続く5年、10年と長く使うほど、TCO(総額)は右肩上がりに増えていく。償却後はコストが下がる初期投資は大きいが、償却期間を過ぎれば実質コストは保守費のみとなり、長く使うほど単年度のコストは小さくなる

TCOを算出する際は、現在のユーザー数だけでなく「将来的な増員計画」や「システムを何年使い続ける予定か(5年か、10年か)」という時間軸を考慮に入れる必要があります。

企業規模別の費用の違い

コストの性質(変動費か固定費か)を踏まえると、企業規模やユーザー数によって「どちらが有利か」の判断基準は変化します。それぞれの規模感における費用の捉え方は以下の通りです。

企業規模ユーザー数TCOの判定特長・選定のポイント
中小企業50名未満クラウド型が有利初期コスト重視
・ユーザー数が少ないため、クラウドの月額料がオンプレミスの保守費を下回るケースが多い
・初期投資の軽さがメリット
中堅企業50~300名クラウド型がやや有利スピード・柔軟性重視
・初期投資不要のクラウドが選ばれやすい
・ただし、人数が多いとランニングコストが増大するためシミュレーションが必要
・DX推進のスピード感を優先する場合にも適している
大企業300名以上ケースバイケース長期コスト・安定性重視
・ユーザー数分の月額料が巨額になるため、5年総額ではオンプレミスのほうが安価になる(逆転する)可能性が高い
・長期安定運用ならオンプレミスも有力な選択肢となる

ERPの費用の具体例「GRANDIT」「GRANDIT miraimil」

国産ERPとして実績のある「GRANDIT」シリーズを例に、実際の費用イメージを解説します。

オンプレミス型もサブスクリプション型も選べるERP「GRANDIT」

統合型ERP「GRANDIT」は、企業の要件に合わせてライセンス形態を選択できます通常の「ライセンス購入型(オンプレミス)」に加え、利用モジュールや従業員数の変動に応じて柔軟に見直しができる「サブスクリプション型」も選択可能です。

                選べる2つのライセンス
サブスクリプション型オンプレミス型
・イニシャルコストを抑えたい企業様向け
・会計、販売、生産、人事などモジュール単位で利用可能
・お客様独自の要件をアドオン・カスタマイズとして反映可能
・利用状況に応じて、ライセンス利用料の見直しが可能
・定額利用内で、最新のモジュールを提供
・ランニングコストを抑えたい企業様向け
・会計、販売、生産、人事などモジュール単位で利用可能
・お客様独自の要件をアドオン・カスタマイズとして反映可能
・自社資産として、ライセンスを所有

【サブスクリプション型/オンプレミス型 ライセンス提供比較】

サブスクリプション型オンプレミス型
ライセンス提供方法定額利用新規ライセンスを購入
保守定額利用に含む別途契約
バージョン
アップ
メジャー定額利用に含むバージョンアップ
ライセンスを購入
マイナー定額利用に含む
アドオン・カスタマイズ開発可能
インフラ環境Iaas/オンプレミスともに選択可能

※上記金額には、各種作業費用は含まれておりません。

クラウドERPを低価格で導入したいなら「GRANDIT miraimil」

「GRANDIT miraimil」は、中小企業向けに設計されたクラウドERPです。

項目内容
サービス名GRANDIT miraimil
初期費用個別見積もり
月額料金45万円~
導入機関最短3カ月

GRANDIT miraimilは、高機能ERPとして多くの実績を持つ「GRANDIT」の業務ノウハウをベースに、中小企業や成長企業に必要な機能を提供するクラウドサービスです。

  • 低価格、短期導入できる
  • トライアル期間がある
  • 商社や卸売業、サービス業、情報サービス業に特化している

このような特徴を持ち合わせ、業界初の「中小企業向けクラウドERP」として設計されています。導入コストを大きくかけられない企業でもスモールスタートができ、最短3ヶ月での導入も実現可能です。

「初期費用もランニングコストもリーズナブルに抑えたい」「中小企業に強いERPを導入したい」というお客様に向いているクラウドERPです。

ERPの費用を抑える4つのポイント

ERP導入は大きな費用がかかる側面もありますが、工夫次第でコストを大幅に圧縮できます。

  1. 1.「Fit to Standard」でカスタマイズを最小限にする
  2. 2.段階的な導入を検討する
  3. 3.グループ統合導入でスケールメリットを活かす
  4. 4.IT導入補助金を活用する

上記を1つずつ解説します。

1.「Fit to Standard」でカスタマイズを最小限にする

「Fit to Standard」とは、ERPが持つ標準機能に合わせて、自社の業務プロセスのほうを適用させる導入アプローチを指します。

業務をシステムに合わせることで、初期開発費と将来の保守費用の双方を削減できます。

【具体例】

  • 帳票類は「現行と同じ」にこだわらず、標準テンプレートを採用する
  • 独自の承認ルートや業務ルールを見直し、システム標準のワークフローに合わせる

独自開発(アドオン)は保守コストの発生源となるうえ、将来的なバージョンアップの妨げともなるため、可能な限り標準機能を用いて業務を設計する考え方が、ERP導入におけるFit to Standardの実践方法です。

2.段階的な導入を検討する

リスクを抑えつつコスト負担を軽減するためには、全社一斉導入ではなく、優先度の高い業務や拠点から順次展開する「段階的な導入」が効果的です。

導入範囲を少しずつ広げることで、初期のライセンス費用やコンサルティング費用を期間的に分散(平準化)でき、キャッシュフローへの負担を大きく軽減できます。

この際、必要な機能を必要なときに組み合わせて導入できる「コンポーザブルERP」を活用すれば、柔軟なスモールスタートが可能となり、将来的な拡張性も維持しやすくなります。

関連記事:コンポーザブルERPとは~ビジネスの進化に対応する柔軟なシステム~

3.グループ統合導入でスケールメリットを活かす

グループ各社が個別に契約するのではなく、親会社などが一括で契約・導入を行うことで、ライセンスのボリュームディスカウントが適用できる場合があります。この方式により、1ユーザーあたりの単価を低減できる可能性があります。

また、ERPの中には共通基盤やマスタデータを活用できる「マルチカンパニー機能」を備えた製品もあり、グループ全社の運用管理の省力化も実現可能です。

【GRANDITのマルチカンパニー機能

インフラ(オンプレミスのサーバーなど)や保守体制をグループ全体で共通化し、重複コストを排除することで、グループ全体でのコストパフォーマンスを最大化できます。

4.IT導入補助金を活用する

IT導入補助金とは、中小企業がITツールを導入する際に活用できる公的な支援制度で、中小企業庁主導のもと2017年度より継続して実施されています。

本制度を活用することでERPの導入コストを抑えられ、TCO(総保有コスト)全体の削減が可能です。費用対効果が向上するため、社内での稟議承認や経営判断における大きな後押しともなります。

(参考)

IT導入補助金のリーフレット(中小企業庁の公式サイトより)

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/r6_it.pdf

ERPは「コスト」ではなく「投資」!5年・10年先を見据えたTCO比較で賢い決断を

ERPの費用について考える際は、「初期費用」と「運用費用」のトータルバランスを見極めることが重要です。

クラウド型は初期投資を抑えやすく変動費化できる点が魅力ですが、利用人数が多く、かつ長期利用を前提とする場合は、オンプレミス型の方がトータルコストで有利になるケースも少なくありません。

導入後のミスマッチを防ぐためにも、まずは自社のユーザー数と利用期間(5年~10年)をシミュレーションし、クラウド・オンプレミス双方の概算見積もりを取り寄せた上で、TCO(総保有コスト)を含めた比較検討を行いましょう。

なお、以下の資料ではERP導入を成功に導くための「検討ポイント」をまとめています。

ぜひダウンロードして、貴社のシステム選定にお役立てください。

ERP導入成功のためのチェックリスト

ERP導入における主な課題や失敗を防ぐためのポイントについて解説。また、本資料のチェックリストでは、ERP導入プロジェクトの計画・準備から運用まで、各フェーズで検討すべきポイントを網羅的に確認できます。

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