用語集

ディープフェイク

ディープフェイク(deepfake)とは、画像認識に優れた機械学習アルゴリズムのディープラーニング(deep learning)と、偽物を意味するフェイク(fake)を組み合わせた造語です。ディープラーニングを使用して、2つの画像や動画、音声などを部分的に交換・結合させ、元の動画などとは異なるデータを作成する技術で、最近では「ニセ動画」を意味するようにもなりました。
もともと架空の動画は、映画製作現場などで高価な基材を使い、プロのCGI技術者が時間をかけて作り上げるのが普通でした。しかし、ディープフェイクの登場で、アマチュアでも現実と違和感のない架空動画を簡単に制作することができるようになっています。
そのため現在は、現実の動画などの一部に別の動画などを組み込み、実際の人物が行っていない行動や発言をさせた動画を制作し、視聴した人をだます方法が問題になっています。
実際に、ディープフェイクによって企業の重役を装い、企業から大金を送金させた事件や、著名な政治家になりすまして、現実には行っていない発言をさせて政治家の名誉を棄損する事件などがありました。
ディープフェイク対策として、1つの動画だけで相手を信用するのではなく、複数の手段を用いて本人確認することが重要です。最近では、ディープフェイク検出ツールもあります。これは、AIの活用などによりディープフェイクかどうかを検出するツールです。検出技術が発展し、ディープフェイクによる被害防止に役立つことが期待されています。