用語集

VPN

VPNとは、「Virtual Private Network」の略で、日本語では「仮想プライベート・ネットワーク」「仮想専用通信網」「仮想専用線」とも呼ばれています。専用のルーターやスイッチを使って、インターネット上に暗号化されたトンネルを構築し、悪意ある第三者に送受信する情報を盗み見されたり、攻撃されたりするのを防ぎ、安全なデータ通信を実現します。
以前はデータ通信の安全性を確保するため、物理的な回線を使った専用線で企業ネットワークを構築することがありましたが、専用線の構築には多額のコストと時間を要する点が課題となっていました。しかし、2000年に入りVPNが登場すると、物理的な回線が不要なため、時間とコストの問題が解消され、VPNの技術は中小企業や個人でも広く受け入れられるようになったのです。
VPN接続は、大きく「インターネットVPN」「エントリーVPN」「IP-VAN」「広域イーサネット」の4つに分類することができます。
インターネットVPNは、既存のインターネット回線が活用できるため、少ないコストで構築可能です。
エントリーVPNは、安価なブロードバンド回線を使って閉域IP網に接続する方式です。
IP-VANは、通信事業者が提供する閉域IP網を利用します。エントリーVPNと似ていますが、帯域保証型回線を採用しており、一定の通信速度が保証されます。
広域イーサネットは、使用可能なプロトコルがIPに限定されているIP-VANのデメリットを解消し、自由度の高い仮想ネットワークを構築できます。