GRANDIT AWARD 2023
Solution of the Year 受賞インタビュー

ECサイト連携ソリューションが高く評価され 「Solution of the Year」を 受賞


萬谷 靖夫 氏
薄田 拓海 氏
Solution of the Yearの受賞、おめでとうございます。まずは、率直な感想をお聞かせください。
受賞の連絡を頂いたときは、びっくりしたというのが率直な感想です。この受賞をきっかけに今後さらに多くのGRANDITのユーザーに向けてサービスを展開していけたらと考えています。
今回、GRANDITのお客様の方でBtoB向けのEC連携のニーズがあり、手探りながら世界的に需要の高いShopify (ショッピファイ)との連携にチャレンジした結果、Solution of the Yearを受賞できました。
もともとShopifyはBtoC向けに強いECですが、弊社は独自で開発したShopify用のモジュールを活用し、Shopify をBtoB向けに拡張しました。今回、このような賞を頂けたのは、Shopify をBtoB向けに拡張したことが一つのポイントになったのではないかと考えています。
萬谷様が所属されているデジタルテクノロジー研究開発センターとは、どのような組織なのでしょうか?
私が所属しているデジタルテクノロジー研究開発センターでは、主にクラウドサービスの開発や連携などをおこなっています。できるだけ早くお客様が効果を得られるサービスを提供するために、最新技術を先回りしてキャッチアップし、お客様のソリューション開発に活かしています。私自身は副センター長という役職に就いており、どういう技術をいつまでに獲得するのか、いつまでにお客様に提案するのか等の計画を立案しています。
ここ1、2年は特にAIのキャッチアップに力を入れています。これまでのお客様の要求は「人の仕事をサポートしてくれるシステム」でしたが、ここ最近は「人の代わりをしてくれるシステム」へと変わったと感じています。AIやChatGPTのような大規模言語システムをいかにチューニングしてサービスに組み込むか、お客様の仕事でどのように活用するのかといったことを常日頃考えております。
AIに関する期待値はとても高く、たとえばOpenAIが2024年5月に発表した生成AIモデルGPT-4oなどは多くの業務を効率的におこなえるので非常に便利ですね。これからの時代は、AIを使う側の人間が「AIでどのようなことができるのか」を把握することが大切だと感じています。

デジタルテクノロジー研究開発センター
副センター長
萬谷 靖夫 氏
Solution of the Yearで受賞した「ECサイト連携ソリューション」の概要や、開発の背景などをお聞かせください。
「EC サイト連携ソリューション」では、Shopifyと顧客情報や商品情報、価格、在庫情報、受注情報などを連携できます。また、クライアントごとに価格情報、在庫情報を設定することが可能です。
商品の出荷通知は、すべての注文が集約されるGRANDITからお客様に送る仕組みになっています。そしてその履歴をShopifyに戻すことで、Shopify側で商品ごとのステータスを確認できます。
また、BtoBでは過去に購入したものを再度購入するケースが多いため、過去の注文履歴を見ながら新しい注文をできるようにShopifyのUIをカスタマイズしました。
GRANDITとShopifyを連携する頻度は、数分〜15分単位で連携できるようにしました。ただし、連携頻度が多いとGRANDIT側のサーバーのリソースを無駄に使ってしまうことになります。そのため、数分程度の頻度で取り込むように設定しています。
また、タイムラグで在庫の差分が発生するリスクについては、安全在庫を設けて対応しました。商品の在庫を具体的な個数で表示するのではなく、〇や△、×などで表示して視認性を工夫しています。
営業面での手応えをお聞かせください。
BtoB用の国産ECパッケージは数多くありますが、セキュリティを維持するコストが見合わない印象があります。ERPと連携すると、費用はさらに高額になるでしょう。
特にBtoB向けのECをスタートしたばかりの時期は、商品をどれだけ購入してくれるのか確信が持てないため、お客様は大きな投資判断をしづらい状況です。
このような状況に対して、弊社のEC サイト連携ソリューションは、投資判断にフィットしていると感じています。EC サイト連携ソリューションの特長は、GRANDITと連携し、状況に応じて徐々に拡張できる点です。さらに、Shopify自体が拡張性の高いサービスとなっているため、スモールスタートで利用料金を抑えた上で、ビジネスの成長に沿って機能を拡張できます。
ビジネスモデルについてお聞かせください。
ECサイトのシステムインテグレーション+GRANDITの連携という形が基本的なビジネスモデルです。
近年では、受注〜出荷までを自動化することで、人件費などの内部コストを抑えたいというニーズがありECに取り組むお客様が多い印象です。
ECやERPは、システムだけでなく業務面も深い知識が求められます。弊社は、どちらの知識も豊富に持っている点が強みだと思います。
今後の展開や売り方などについても教えていただけますか?
まずは、GRANDITのユーザー様に販売していく形を考えています。最近では、他のパートナー様からも相談を頂いており、連携性の高さやShopifyの特長、メリットをアピールしながら拡販していけたらと考えています。

営業統括本部 ソリューション営業部
チーフ
薄田 拓海 氏
Shopifyは、ライセンス販売やデジタルコンテンツ販売の設定も可能ですが、モノや資材を販売するのにも適しています。今後は時代を先読みし、ChatGPTなどの最新技術を取り込みながら新たな連携ソリューションを展開していきたいと考えています。
今後は、私たちのクライアントの先にいるお客様との接点をデジタル化していく支援にも力を入れていく予定です。デジタル化した情報をAIでつなぎ、新しいソリューションを作っていくことを考えています。たとえば、アカウントを特定の営業担当者と紐付けたり、質問に対してAIが回答したりといった機能を実現させたいです。
ECサイトでは、受注から出荷までさまざまな工程があります。仮に担当者が急にいなくなると、別の担当者の作業負担が大きくなります。ECサイトの各工程をスムーズに対応できる仕組みや、問い合わせの負荷を軽減できる仕組みなどは今後も追及していきたいですね。
最後に、コンソーシアム企業のなかで特にお客様にアピールしたい点をお聞かせください。
今回、ECサイト連携ソリューションを高く評価していただきましたが、弊社の一番の強みは製造業向けのテンプレートの実績が豊富であることです。
また、弊社は経験豊富なシステムエンジニアが多く在籍し、迅速かつ効率的に課題を解決してきました。それらの経験から蓄積してきたGRANDITの活用ノウハウをお客様へ還元できると考えています。
弊社の強みは、ERPだけでなく、周辺システムもインテグレーションできる点です。クラウドやAIを利用したテクノロジーを活用しながら、お客様のご要望に迅速に対応できることが強みだと感じています。また、最近は弊社ソリューションのCMやプロモーションを見て、ソリューションに関するお問い合わせをいただく機会も増えています。
また、UXデザインの設計も強みの1つです。プロトタイピングしたものをエンドユーザーに数ヶ月ほど使っていただき、操作感などをインタビューした上でUXを改善していきます。UXデザイン専門の人材がおり、「人間中心設計専門家」という資格を活かして、UXをデザインしています。お客様にとってより使い易く、業務を効率化できるソリューションを提供していきたいと考えております。

※記載されている会社名・製品名・ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。
※本記載の情報は取材時(2024年7月現在)のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
企業プロフィール紹介
製造・流通分野においてERPパッケージを用いたBPR、基幹業務システムの構築を数多く手がけてきました。社内外の関係先が複雑に絡み合う中で業務システムの見直しが遅々として進まない。こうした悩みをお持ちのお客様と一緒に業務のシステム化を考えてまいります。企画提案から、コンサルティング、開発、導入、運用、保守まで、弊社はお客様に安心をご提供いたします。