ERP (ERPパッケージ)・基幹システムのGRANDIT

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製造業

月末残業ゼロ、全員定時退社を実現!
事業変革を進めるハビックスのデータドリブン経営

ハビックス株式会社
ハビックス株式会社集合写真
事業内容不織布関連事業、紙関連事業
売上高134億円(2025年度)
従業員数208名(2025年度)
【導入前の課題】
  • 経営判断に必要な数字がタイムリーに確認できない
  • 確認できる経営指標が限られ、経営陣からの新たなリクエストに対応できない
  • 各部門で月次処理をして原価計算をする処理に時間がかかる
  • 午後に翌週の生産計画を入力しても、結果が得られるのは翌朝以降
【導入・活用ポイント】
  • 各部門の実務担当者を検討委員に任命し、現場ヒアリングを徹底
  • リリースの延期を経て、検討委員のメンバーの意識が高まり、要件を具体化
  • 製造業テンプレートの活用と自社の運用にあわせたカスタマイズ
  • バッチ処理から任意のタイミングでの所要量計算(MRP)を実現
【導入による成果・変化】
  • 業務処理の自動化、高速化により残業時間の低減
  • 多角的なデータ分析の基盤が整い、複雑化する生産体制に対応できる柔軟な原価管理や多角的な分析が可能になりデータ活用の次元が上がった

ハビックスは、紙・不織布の素材メーカーから衛生用品メーカーへの変革を進めており、その実現には、基幹システムを中心に関連データを集約し、さまざまな切り口で活用できる基盤づくりが欠かせなかった。折しも旧基幹システムのハードウェア、業務アプリケーション、サーバーOSのサポート終了が迫っていたこともあり、GRANDITへの刷新を決断。これにより、業務効率化を実現し、今後さらなるデータ連携を予定している

必要なデータが見られない、処理が重い...。システム移行5年で明らかになった課題の数々

2021年当時、ハビックスにはシステム専任部署が存在せず、基幹システムの運用も総務部が兼務していた。だが、業務データをより戦略的に活用したいという経営陣の意向があり、同年、経営管理本部総務部内に新たにシステム課が立ち上がった。

外部から採用されたのが、システム課専任役丹羽信二氏とシステム課課長森下信也氏だ。丹羽氏は銀行の基幹システム刷新プロジェクトに携わった経験を持ち、森下氏はWebフロントエンドに強みを持つエンジニアだ。就任直後、丹羽氏には基幹システム刷新という大役が託された。

まず旧システムを調査すると、課題はすぐに浮き彫りになった。最も深刻だったのは、処理速度だ。月次決算に8営業日もかかり、前月の収支が判明するのは月の半ば。経営判断に必要な数字がタイムリーに確認できず、会議で使える指標も限られていた。

定型の月次資料は作れても、それ以外の指標は出せませんでした。経営陣から『この数値を見たい』と言われても、提示できない状況だったのです」(丹羽氏)

経営管理本部総務部システム課専任役 丹羽信二氏

通常業務にも支障があったと話すのは、経営管理本部総務部購買課課長代理 古澤真氏だ。発注データの確認やExcel変換時に処理が遅いことがあった。また、各部門で月次処理をして原価計算をする処理にも時間がかかっていたという。運用面でも課題は大きかった処理の途中でエラーが発生すると、各部門の担当者がそれぞれ保守ベンダーへ直接問い合わせていた。返答があるまで2日間ほど要することも少なくなかったという。

システム刷新は避けられない状況に。新設システム課が挑んだ大規模プロジェクト

同社にとって、システム刷新は手を付けにくかったテーマだった。費用も時間もかかるので、システム機能に不満があっても、運用をシステムにあわせてやり過ごしていた。社内に漂っていたのは、仕方がないという空気だ。しかし、ードウェア、業務アプリケーション、サーバーOSのサポート期限が迫り、システム切り替えが不可避となった。

丹羽氏と森下氏は、旧システムでネックとなっていた応答速度や月次処理の重さ、柔軟な原価計算、リアルタイムなデータ把握などを要件として提案依頼書(RFP)を作成した。

「オンプレミスの旧基幹システムは社外からアクセスできませんでした。リモートワークの要望に応えるため、Webベースのクラウドシステムが必要と考え、GRANDITに問い合わせました」と森下氏は振り返る。Webシステムであれば、導入後の保守でも森下氏自身が問題解決に寄与できる部分があるという期待もあった。問い合わせるとすぐに連絡があり、提案の場が設けられた。

経営管理本部総務部システム課課長 森下信也氏

採択では、GRANDITともう1社で最後まで悩んだという。決め手になったのは、カスタマイズ性だった。

「もう一つのシステムは、業務をシステムにあわせて運用するという方針で、カスタマイズ費用が非公開だったため、予算の見通しが立てにくかったのです。一方で、GRANDITは、製造業のノウハウが豊富なGRANDITプライムパートナーである日鉄日立システムソリューションズ(以下、NHS)が提供する製造業テンプレートを活用すれば、標準化できる部分は標準化し、自社特有の工程はきちんと作り込める。この柔軟性が魅力でした」(丹羽氏)

そしてもう一つの決め手が充実したサポートだ。工場は24時間稼働しているので、深夜帯にエラーが発生する可能性もある。「杓子定規の対応ではなく、事前に保守対応のサポート内容などを擦り合わせし、本番稼働後の運用面でも問題ないと感じられ、安心して任せられると考えました」と丹羽氏はサポートの安心感がGRANDIT導入の最後の一押しになったことを明かした。

現場の声を活かしたシステム刷新のための検討会議。9ヶ月の延期により意識が大きく変化

基幹システム刷新にあたり、同社は現場の声を最優先する方針を掲げ、各部門の実務担当者を検討会議のメンバーに任命した。定例会議への参加に加え、新システムに求める要件の整理も担当する体制で古澤氏もその一人だ。

「旧基幹システムについては、改善したい点が多くあって、要望を伝えました。業務負荷はありましたが、将来的に自分たちの業務改善につながると、前向きに取り組めました。また、自分たちの声がシステムに反映される期待もありました」(古澤氏)

しかし、全員が同じ熱量で参加していたわけではない。管理職が検討会に不在だったことで部門内の情報共有が不足し、通常業務に追われる担当者からは「現行通り」と曖昧な要件しか出ないケースもあった加えて、システム課も外部採用者が多く、現場要件の整理には苦労が続いた。

問題が顕在化したのは、リリース3ヶ月前の運用テストだった。通常業務は網羅できていたものの、頻度の低い例外処理の運用検討が十分でなかったり、多くの追加要件が一気に噴き出した。当初予定していた2024年1月のリリースは困難と判断され、9ヶ月の延期が決まった。

ここから巻き返しが始まる。リリースが延びたことで、検討メンバーの意識が一気に高まり、要件がようやく具体化していった

製造業テンプレートについては、生産工程を中心に     標準機能で賄える部分も多かった。「原紙原反は工程ごとにKg、巻、箱、袋と単位が変わるので、その換算がテンプレートで柔軟に扱えたのは助かりました。製造工程を細かく登録できるのも便利でした」と丹羽氏は話す。

一方で、外部パッケージを使う予定だった生産計画システムは実運用に合わず、NHSによるフルスクラッチ開発へと方針転換する。

さらに子会社合併による二重移行という困難も重なったが、毎月の移行テストとFit&Gap対応を重ね、2024年6月以降は教育を兼ねた運用テストを実施した。全社で進捗を共有し、不安を解消しながら、新システムへの定着を着実に進めていった

残業削減やリアルタイムの原価計算。GRANDITがもたらした様々な効果が業務効率化に

2024年10月に販売・調達・製造・経理のシステムを一括で稼働開始した。段階的な移行も検討したが、旧システムと新システムの二重入力が発生するため、一気に切り替える判断をしたという。

稼働後2ヶ月間はNHSの担当者が常駐し、エラー対応や問い合わせへの回答を迅速に行ったことで、業務が滞ることなく進んだ。古澤氏は導入効果について、次のように語る。 「手動で作成していた仕入れ伝票が自動化され、要件通りに業務負荷が軽減されました。

この業務は月末1日、月初3日の計4日間で実施しており、以前は担当3人が1日2〜3時間の残業をしていましたが、今は全員が定時で退社できるようになりました。働き方改革にもつながっています。他の業務も効率化され、空いた時間をコスト削減などの課題に振り向けられるようになりました。購買部から見て、GRANDITの移行は大成功です」(古澤氏)

経営管理本部総務部購買課
課長代理 古澤真氏

また、製造部門の事務担当者から特に高い評価が寄せられたのが、資材発注業務の効率化である。従来は昼と夕方にバッチ処理で所要量計算(MRP)を行っていたため、午後に翌週の生産計画を入力しても、結果が得られるのは翌朝以降だった。そこから発注作業を行うため、どうしても1日のタイムラグが生じていた。GRANDITでは任意のタイミングでMRPを実行できるので、すぐに発注でき、業務のスピードが大きく向上している。

導入から半年後の2025年6月には、40名を対象に新システムのアンケートを実施し、高い評価を得た。特に評価されたのは、起動や処理速度が向上し、これまで発生していた細かな待ち時間が減った点である。

「課題だった経理の月次処理は6営業日まで短縮されました。月次決算報告も、経営会議の数日前に提出できるようになり、数字を事前に確認したうえで議論できるようになりました。四半期決算や中間決算の時期に発生していた経理部の休日出勤も不要になり、残業時間も削減できています」(丹羽氏)

そしてシステム課としては、クラウド型になったことで、インフラの保守やバックアップから解放された点を評している。

基幹システム刷新でデータドリブンな経営に ―GRANDITが拓く次のステージへ

導入から1年が経ち、GRANDITに蓄積されたデータ活用が本格化し始めた。

不織布の素材メーカーから衛生用品メーカーへと事業転換が進む中で、工場の生産体制はより複雑化している。これまでは工場ごとに生産品目が分かれていたが、現在は一つの商品を複数工場で生産するケースも増えており、原価管理の方法も変化してきた。従来のように工場単位の数字を合算すれば全体像が把握できるわけではなく、製品単位やカテゴリ単位など、工場を横断した分析が求められている。

GRANDITにデータが蓄積されたことで、多角的な分析にも対応できるようになり、データ活用の次元が上がったと感じています」(丹羽氏)

しかし、丹羽氏は「まだ道半ば」だと語る。例えば、統合電子帳票基盤システム「Paples(パピレス)」を導入済みだが、現状では十分に活用できていない。GRANDITの定着を受け、次のステップとして「Paples」を使った電子帳簿保存法への対応も進めたい考えだ。

古澤氏も、紙ベースの証憑が一部残っており、確認作業に手間がかかっている点を課題に挙げ、デジタル化によるさらなる効率化を目指したいと話す。

「いずれは、GRANDITと経費精算など周辺アプリのデータ連携を進めたいです。それにより業務効率化が進むだけでなく、多様な分析も可能になります。例えば、品質検査の情報をGRANDITに取り込み、出荷管理と連動させる。あるいは、生産実績のデータから工場設備の稼働状況を分析し、修理やメンテナンスのアラートを出すなど、データを活用した意思決定を支援する未来像を描いています」(丹羽氏)

最後に、基幹システムの刷新を検討する企業へのメッセージをもらった。

「ERPベンダーは、パッケージに合わせて業務を変革することを推奨するケースが多いと思います。確かに、それが実現できれば後のバージョンアップにも対応しやすく、標準化も進みます。ただ、我々のような中小・中堅企業の場合、どうしてもカスタマイズは避けられません。導入を検討する際は、自社固有のニーズに合わせてカスタマイズしやすいかどうかを判断基準に入れるべきだと思います。その点で我々がGRANDITを選んだことは、正解でした」(丹羽氏)

※記載されている会社名・製品名・ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。

※本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

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