ERPコラム

BIツール導入の成功ポイント

BIとは?どのように役に立つのか?

BIとは、企業に蓄積される多種多様なデータを経営判断や営業等の部署での活動に役立つように分析するためのシステムであり、ビジネス・インテリジェンスを略してそう呼んでいます。
企業では、多様な部署が日々さまざまなデータを収集し続けています。販売部門では顧客ごとの購買データや顧客ニーズのデータを。小売なら各店舗のPOSデータ。生産部門では工場や外注先の生産データ、材料や人件費等の原価コスト。そして営業中心の会社でもたくさんのデータを扱っています。
顧客業績とニーズ、テレフォンアポイントメントの記録、営業ステータスと売上見込み。仕込み金額とその精度、引き合い金額と提出した見積書の金額。そしてバックオフィスでは、諸経費、設備投資等のコスト、社員の勤怠データ、人事考課、人件費など。各部署によって収集されるそれらの莫大なデータを多様な軸で見える化し、その定量的変化や特徴的な動向をいち早く把握することができれば、合理的な経営判断を行う合理的な根拠となることでしょう。それを支援するのがBIというわけです。

BIとERPはどう違うのか

企業に蓄積されている膨大なデータを見える化するという点ではERPも同様ですが、BIの特徴は、部署ごとの目的に合わせ、必要な社内データを引き出して分析・加工し、業務に役立つ結果を得ることができるという点にあります。ERPが基幹データを経営に役立つように可視化するシステムであるのと比べ、データ収集や分析・加工がより自在に、現場の業務に適した形で行うことを可能とするのがBIです。

BIを導入したときのメリットとは?

基幹システムは、個々に業務の合理化、効率化を図ることが最大の目的です。したがって、各社、各部署に最適化された形でデータを取得・蓄積し、分析や加工を行います。
一方、BIの場合は、各部署にあるデータを自由自在に横断して収集し、それらを必要に応じて加工することが可能になります。基本的には収集してきたデータをPCの表計算ソフト上で加工したり分析したりするのと同様の操作で、社内外のデータを取り込むことができます。また、最低限のデータ分析スキルがあれば、表計算ソフトなどでは取り扱いが困難なほどの膨大な量と種類のデータを分析、活用することができるようになります。
また、大規模なグループ企業間で各社のシステム環境が統一されていないことはよくありますが、そのような場合にも、BIの基盤を共通させることで横断的なデータ取得、分析が可能です。
これらのデータ運用をリアルタイムに実行することで、経営指標を獲得するだけにとどまらず、営業や生産の現場での判断の際も即時的、合理的な対処が行えるようになるのです。それにより、生産性を最大化したり、無駄をなくしたり、人材配置を最適化したり、という業務の最適化が実現します。

BIツールを導入するときの注意点

ERPは、会計、生産、販売、調達・在庫、人事、給与など、基幹システムに蓄積されたデータを統合管理し、経営の見える化を可能にする環境です。そしてERPは、あらかじめ設定したワークフローや指標に基づき、リアルタイムにデータを取り出し分析に役立てることを目的とするシステムです。
経営の見える化を可能にするという点では、BIとERPは似ているようにも見えるかもしれませんが、基幹業務の効率的な運用からデータ活用まで幅広くカバーするERPに対して、BIはデータ分析に特化しているため、データ分析の柔軟性や対応力に優れているといえるでしょう。というのも、分析担当者がその目的に合わせて、必要としているデータを複数の基幹システムを横断して収集し、分析・加工できるからです。
社内外にあるさまざまなデータから必要としているものを選択・収集し、目的にあった分析を行うことができるという点で、経営面ばかりでなく、現場での多種多様な意思決定に役立ちます。今や大手企業でのBI導入は一般的なものとなり、今後は中堅・中小企業が導入の主役になってくることでしょう。
では、BIツールの導入し、意思決定に活かしていくためには、どのようなことに注意して推進すれば良いのでしょうか。
その際に注意したいのが、BIを導入する目的が明確になっているか、分析に必要なデータが種類も量も十分にあるか、そして責任を持って運用できる分析担当者がいるかどうか、ということです。
BIは、社内にある多種多様な情報を、目的に合わせて収集分析するツールです。それを使いこなすためには、どのような分析結果が企業の戦略・戦術に左右するかという点をはっきりと把握する必要があります。たとえば、販売部門が現状分析と予測を立てるため、生産部門がロスのない部品調達を計画するためといった、具体的な目的です。
次に、その分析に必要なデータが社内にどの程度あるかを把握する必要があります。必要十分なデータがあるかどうか、それらが蓄積されているかを確かめ、情報の棚卸しをしていく必要があります。そして最後に求められるのが、BIを使いこなして情報を価値に変える人材です。
どんなに優れたツールであっても、それを生かすも殺すも最終的には利用する「人」の資質に左右されるものです。そうした人材の発掘や教育なども、BI導入には求められる要件といえるでしょう。

GRANDITのBI機能

GRANDITは、コンソーシアム参加企業や導入企業での実績とノウハウをもとに、多様な企業の経営分析に対応するBIを組み込んでいます。販売、製造、調達・在庫、人事など、日々変化するデータを蓄積して取り出すことができるERPの利便性と、目的に適した形でのデータ収集と緻密な分析が可能なBIという2つの武器を活用することができます。
収集したデータを収納する際には、複数データ間を結合してデータの関連付けを行ったり、コードや区分の名称を持たせて読みやすくしたりして、大福帳のようなわかりやすい構造を作ることができるという特長があります。また、項目名は日本語で表示されるので、分析する人の自由な言葉でデータ検索・分析・レポート作成を行えます。グループ各社の基幹システムが統一されていない場合にも、それらのデータをGRANDITのデータマートに取り込むことにより、グループ全体に蓄積されたデータを対象としたBIの構築が可能です。さらに、標準で提供される経営分析レポート群は、経営分析の体系としてもっとも広く利用されている「デュポンシステム」に沿って体系化されています。総資本利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)を総合指標として、収益性、効率性等の各種分析を体系的に行うことができます。
日本企業のワークフローと経営指標について、コンソーシアム各社の知見と経験を集約することでベストな解決を提案できるのが、GRANDITのBI機能の強みです。

まとめ

BIの導入にあたっては、すでに記したように、経営はもちろん販売、製造等の分野で、実績の分析や予測に役立たせるための目標設定が必要です。導入のプランは、こうした目的と目標を明らかにし、その指標を得るために必要なデータが社内にどのような形で蓄積されているかを知ることから始まります。
中堅・中小企業であっても、大企業同様に社内に蓄積したデータを活用した経営分析は必須です。GRANDITは経営分析に役立つBIを標準搭載しているシステムであり、リアルタイムなデータの集計・可視化を可能とします。現在整理できていない大量のデータをERPで管理した上で、いつでもリアルタイムに収集・分析できるBIは、より迅速で的確な経営判断を下す際の大きな支援になることでしょう。

GRANDIT 経営分析(BI)レポート

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