用語集

AR

ARとはAugmented Realityの略で、日本語では「拡張現実」を意味します。立体的に読み取った現実世界の画像や映像に、現実には存在しない動画やキャラクターなどのデジタル情報を組み合わせて、現実を仮想的に拡張する技術のことです。
1901年にアメリカの作家ライマン・フランク・ボームが長編小説『マスターキー』で、ARグラスのような眼鏡「キャラクター・マーカー」を描いたのがARの起源だと言われています。
1992年にはアメリカ空軍アームストロング研究所で、航空機パイロットの操作能力向上を目的としたARシステム「Virtual Fixtures」が開発されました。
1993年には、コロンビア大学の教授スティーブン・フェイナーが、機器メンテナンスのためのシステム「KARMA」を発表しました。「KARMA」はヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着すると、現実越しに修理が必要な部分がCG表示されるシステムでしたが、仕組みが複雑だったため汎用化しませんでした。
その後、スマートフォンが普及し、AR技術が進歩してARが身近になりました。現在ARは様々な分野で活用されています。例えば、販促プロモーション、大型機材の設置シミュレーション、機械の保守・メンテナンスなどです。
ARにはいくつか種類があります。1つは「ロケーションAR」と呼ばれるGPSを活用したARです。GPSのほか、スマートフォンに搭載されている磁気センサー、加速度センサーを使って位置を認識し、デジタルコンテンツを表示させます。
「ビジョンベースAR」は、画像認識型とも呼ばれており、画像や空間を認識するARです。特定の画像(マーカー)を認識してデバイス上にデジタルコンテンツを表示する「マーカー型ビジョンベースAR」、マーカーが不要で空間の特徴を読み取ってデジタルコンテンツを表示する「マーカーレス型ビジョンベースAR」があります。