GRANDIT DAYS 2016 セミナー開催レポート

GRANDIT DAYS 2016 セミナー開催レポート

10月19日(水)・20日(木)・21日(金)の3日間、東京ビッグサイトにてGRANDIT DAYS 2016
(日経BP社主催「ITpro EXPO 2016」との同時開催)が開催された。

市場やビジネス環境が大きな変化を繰り返している今日、企業は自社や自社グループ全体のビジネスで「何が起きているか」をつぶさにとらえ、意思決定までのスピードアップを図りながら、的確・迅速な経営判断を行うことが求められている。グループ全体のITコストやオペレーションコストの最適化を図り、さらにはグループ経営の可視化とスピードアップにより経営革新に寄与する基幹システムとは何か。今回のGRANDIT DAYS 2016では、基幹システムの「あるべき姿」「今後の方向性」がテーマとなっている。

本イベントでは、グループ経営管理機能を強化した最新バージョンとなるGRANDIT Ver2.3や、GRANDITの運用事例、そして多様化するお客様の要求にお応えする各種ソリューション・サービスなどを、セミナーやブース展示を通して紹介。会場中央に設営されたGRANDIT展示ブースは連日多くの来場者が訪れ大いに賑わいを見せた。

また、セミナー会場ではGRANDITプロダクトユニットリーダー高橋昇と日本マイクロソフト エグゼクティブビジネスデベロップマネージャー川岡誠司氏により「クラウド導入事例から学ぶMicrosoft Azure活用の勘所」と題したセミナーも行われた。以下はそのレポートである。

ブース風景 ブース風景
GRANDITプロダクトユニットリーダー高橋昇

基幹システム領域におけるクラウド採用の動向

近年、国内クラウドサービスの市場規模は、プライベート・パブリックの両面で着実に成長。2013年度の市場規模は約6,000億円であったが、2015年度には約1兆円に達し、2019年度には2兆円に到達するとの予測がなされている。 クラウドを検討する企業も全体の約8割を占め、国内のクラウド化は着実に進んでいるように見える。

【高橋】「ITシステムの基盤にパブリッククラウドの採用を検討する企業の多くは、管理運用の負担、障害対策・復旧業務、BCP(事業継続計画)・セキュリティ対策コストなど多くの問題を抱えています。
それに加え、現在増えているのが、生産性向上のために社内全体を見直し、ワークスタイルの変革を目指す企業です」

セミナーでは、CG・放送編集機器・デジタルサイネージ・通信機器における総合商社である株式会社エヌジーシーの事例が紹介された。
同社では2015年4月より、社内のさまざまなシステムを原則クラウド上に移行。その中で、ワークフローや勤怠管理の電子化によるペーパーレス、モバイルワーク環境の整備により、いつでもどこでも作業ができる環境の構築、クラウド化に合わせたBCP対策の強化などを決定した。

ブース風景

そして、双日システムズによりAzure上での検証、チューニングを終え、2015年7月よりAzureへの移行を実施。レスポンスの影響、業務負担もなくスムーズに移行が完了し、今後はファイルサーバやホームページも順次Azureへ移行するなど、ワークスタイル変革への取り組みを推進中だという。

高橋によれば、クラウドを検討する企業は大きく分けて3パターンに分類される。

【高橋】「1つは、システム更新に合わせて古いシステム環境をクラウドで刷新するケース。これまで資産化していたハードウェアなどをオフバランス化でき、データ量の増加に合わせて必要なタイミングでリソースを手配できるところがメリットです。2つ目は、グループ企業への導入や海外拠点へERP導入を行うケース。グループ企業の統廃合、海外進出、撤退などビジネス展開への柔軟な対応が可能となります。そして3つ目は、クラウド活用によるBCP対策の実現。クラウドサービスの有効活用により、システムの二重化、バックアップ、災害発生時の復旧などさまざまな問題を一気に解決することができます」

ビジネスの成長をもたらすモダンワークスタイル

ブース風景

続いてセミナーでは、川岡氏よりマイクロソフトが実践するクラウド導入による働き方改革の事例が示された。

マイクロソフトの掲げる「モダンワークスタイル」とは、ビジネスの成長につながる働き方の改革である。現在、安倍内閣では「1億層活躍社会」の推進を掲げている。少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持し、家庭や職場、地域で誰もが活躍できる社会の実現には、介護や育児など多くの課題が残されている。解決のためには、すべての国民が社会に参画できる多様な働き方ができる環境の整備が必要である。では実際に働き方を変えるとはどういうことだろう。

【川岡】「働き方を変えるためには、会社自体がビジョンをもってオフィス環境を整備していくことが必要です。例えばフリーアドレス(どの席で仕事をしても自由)や、フレックスタイム・短時間労働。マイクロソフトではコンプライアンスを守って成果を出せば、たとえ週5日在宅勤務をしても一切問題がありません。それには、いつでもどこでも仕事ができるICT環境を活用することが重要となってきます」

マイクロソフトでは2001年より「働き方改革」を全社的で開始した。当初社内ではさまざまな問題が山積。労働生産性が低く、チームワークの連携も上手くとれておらず、「会社に長時間いる人がよく働いている」という風潮もあった。女性の離職率は男性の1.8倍におよび、都内に5ヵ所あった事務所間では1ヵ月に5500回の移動があり、月75万枚の紙を印刷するなどコスト面での無駄使いも多く見られた。同社では以上のことをワークスタイルの変革ととらえて推進した。

【川岡】「すべてのことを実現するために、家にいても会社とまったく同じことができるPC環境をクラウドによって整備しました」

結果として、ワークライフバランス満足度は40%アップし、事業生産性(社員一人あたりの売上)は26%アップ。また、都内事務所を1ヵ所に集約することで、旅費・交通費も20%減少し、女性の離職率においては40%も減少した。

【川岡】「当社では働き方を変えていく上で、自分たちの製品自体も変革し、モダンワークスタイルを実現しました。例えばOfficeはもともと個人のための作業効率化ツールでしたが、シェアポイントサーバといったチーム全体で効率化を目指すツールに変わり、「Office365」というクラウドで提供する製品に変わっています」

マイクロソフトでは社内で使うすべての業務システムをクラウドにのせてテレワーク環境を構築。サーバ側もデバイス側もアプリケーションのモダナイゼーションを行い、時間と場所を制約せず、いかに使いやすくするのか。それを、セキュリティを担保したサービスとしてお客様にも提供している。

GRANDITのクラウドへの取り組み

引き続きセミナーでは、高橋により、GRNDITのクラウドへの取り組みが語られた。
同氏によれば、基幹システム導入におけるクラウドの選択では、以下の5つのポイントが重要となるという。

  1. 将来にわたり継続的にサービスを提供できるパートナーであること
  2. コストパフォーマンスに優れたクラウドサービスであること
  3. 日本国内の商習慣(請求書支払いやサービス契約の準拠法)に対応していること
  4. 海外はもちろん日本国内に複数のデータセンターを持ち、BCP対策として利用可能であること
  5. 企業の基幹システム運用を担えるマネージドサービスが提供されていること

【高橋】「とくに5つ目は非常に重要なポイントであり、実際に基幹システムを安定して稼働させるためには、それに合わせた環境設定や運用管理が必要となります。企業のクラウド環境は必ずしも一律ではありません。GRANDITでは、オンプレミス・クラウドを対立軸で捉えず、企業の様々なニーズに応えるためにすべてのインフラ領域をサポートします。それに加え、GRANDITのコンソーシアムを代表するクラウドインテグレーター企業が最適なマネージドサービスを提供し、基幹システムのクラウド導入をサポートしています。そして、クラウドにおいてもGRANDITが多くの企業から選ばれている理由は、業種テンプレートによる高い業務適合性、グループ環境構築に最適なアーキテクチャ、そしてガバナンス・コンプライアンスの構築基盤にあります」

企業における基幹システムのクラウド化は、GRANDITによって今後もますます加速していくといえそうだ。

ブース風景
ブース風景
ブース風景
ブース風景
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開催概要

プログラム・タイムスケジュール

DAY1 [ 10/19 ]

セミナー会場 ③

14:00~14:40

40min

グループ経営

ERPのクラウド導入は現実的か?―変化の時代に対応する経営革新に向けた、次の一手―

GRANDIT株式会社

DAY2 [ 10/20 ]

セミナー会場 ③

13:00~13:40

40min

クラウド

ERP on Microsoft Azureで実現する最新ワークスタイル変革

日本マイクロソフト株式会社
GRANDIT株式会社

14:00~14:40

40min

導入事例

クラウド×オンプレ環境で実現!新規顧客開拓に繋げる“攻め”の基幹システム活用術

ウイングアーク1st株式会社
ベニックソリューション株式会社

15:00~15:40

40min

導入事例

IoT対応を目指す製造業に求められる基幹システムの活かし方

株式会社FCS

16:00~16:40

40min

グループ経営

グループ経営強化の課題と対策

NTTコムウェア株式会社

DAY3 [ 10/21 ]

セミナー会場 ③

13:00~13:40

40min

グループ経営

クラウドでグループ共通基盤を作る!~川崎重工に学ぶ、システム集約とTCOの大幅な削減術

ベニックソリューション株式会社

14:00~14:40

40min

導入事例

デアゴスティーニは、なぜ、稼働中の基幹システムをクラウド環境に移行したのか?

パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社

15:00~15:40

40min

導入事例

業務コストが50%減!基幹システム刷新で実現した、業務負荷低減の方法

ソレキア株式会社
インフォコム株式会社

16:00~16:40

40min

クラウド

クラウド導入事例から学ぶMicrosoft Azure活用の勘所

日本マイクロソフト株式会社
GRANDIT株式会社

会場イメージ図

会場イメージ図

セミナー概要

時間

セミナー 13:00~16:40

ブース 10:00~17:30

会場 東京ビッグサイト(東4・5・6ホール)
住所 〒135-0063
東京都江東区有明3-11-1
TEL:03-5530-1111(代表)
アクセス
公共交通
  • ●りんかい線:国際展示場駅から徒歩約7分
  • ●ゆりかもめ:国際展示場正門駅から徒歩約3分
高速道路
  • ●都心方面:首都高速11号台場線・レインボーブリッジ
    経由台場出入口から約5分
  • ●横浜方面:首都高速湾岸線
    臨海副都心出入口から約5分
  • ●千葉方面:首都高速湾岸線
    有明出入口から約5分
主催 日経BP社

共催企業・特別協賛

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