クラウドERPの課題と改善策を考える 第十回「身軽な会社はコロナにも強く、チャンスにも強い。そうでない場合は、小さな大企業病にかかっているかも。」

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長年いろいろな企業を見ていると、感じることがあります。
改まって言わなくても該当する企業の社員の方は気が付いていると思いますが、仕事をするインフラと社内の業務フローががちがちに固まっている企業は変化に弱く、ピンチにも弱い。さらに、チャンスにも弱いですよね。

日本人の気質というか、安定したいとかしっかりしたいという感情があって、多くの企業では事業拡大する過程で、小さな大企業病にかかってしまうと思っています。もちろん、そんな病気にかからない会社もあるとは思います。

中小企業は大手企業ほど会社の教育制度がしっかりしていないので、業績の拡大とともに社員個人の業務も拡大し、自分で勉強して業務改善を行うようなことを見かけます。そうして成長した社員の方が次の時代の会社をけん引して、業績がさらに次のステージに進んだりするのだと思います。

その過程で小さな大企業病は発症することが多く、よりしっかり管理しよう、ちゃんとした会社になろうという思いが強すぎたり、自分の居場所を確保するべく、余計なルールを作ったりして、会社の規模感以上にルールががちがちになってしまって、気が付けば小さな大企業病は発症してしまいます。そして、その発症期間が長ければ、小さな大企業病が文化になって、小さな大企業病が前提で議論がされたりします。

ずいぶんあいまいな書き方をしていますが、小さな大企業病が発症している企業や、そうなりそうな企業の方はイメージがわきますよね?

その小さな大企業病が発症してしまった場合は、どうするか。
企業のトップが大ナタを振るう!というのもありですが、血が流れることが多いですよね。企業は急激に変えようとすると、人が辞めます。そして新たに雇用するために高い採用費用を払うことになり、新しい人が入っても収益化に時間がかかるので、人が辞めた後、会社の収益が戻るのには時間がかかる場合があるのです。

そこで、お勧めなのは、業務システムの変更です。ずいぶん宣伝チックなことを言うな!と思われるかもしれませんが、これは本当に有効です。

昔、大手海外ERPベンダーで働いていた時は、「このERPを導入することが業務改革なのです。世界で成功した企業のベストプラクティスがふんだんに入った、このERPの処理通りに業務を行うことで業務改革ができます!」と言っていました。そのセールストークがよいかどうかは置いておいて、単純に業務プロセスを改革しようとすると、その担当者は否定された気分になってしまい、強引に業務プロセスを変更すると、キーマンが辞めたりします。一方で、業務システムを変更しようとすれば、担当者自身は否定された感じではなく、効率化された新しい業務プロセスはシステムを通して検討できるので、実はスムーズに受け入れやすい側面があります。

ERPという統合されたシステムをきっかけに、業務改革を行おうという感じですね。業務プロセスがシンプルで柔軟であれば、変化に強くなるので、コロナ後の立ち上がりも早いでしょうし、チャンスがあってもすぐに対応できる会社になりますよね。

とはいっても、自社の業務プロセスにあっていないシステムを導入すると、かえって業務効率は下がります。そこで、商社・卸売業、サービス業、IT会社の方は、この分野に強い、クラウドERP「GRANDIT miraimil」をぜひ見てみてほしいです。

それでは今日はこの辺で

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著者プロフィール
吉政創成株式会社 代表取締役
吉政忠志
主な経歴

大手システムインテグレーター、OSメーカー、データ連携ツールメーカー、ERPメーカーの営業、マーケティング責任者を経て10年前に吉政創成株式会社を設立。
その他にPythonエンジニア認定試験、PHP技術者認定試験、Rails技術者認定試験を主宰する。