Access Control List(ACL)は、情報技術(IT)セキュリティやネットワーク管理において、リソースへのアクセス権を制御するための仕組みの1つです。ACLは、ファイアウォール、ルータ、スイッチ、ファイルシステムなどのさまざまなネットワークデバイスやシステムで使用されます。その主な目的は、誰が何をどのようにアクセスできるかを制御し、セキュリティを向上させることです。
ACLの機能や主な使用目的は以下のとおりです。
1) アクセス制御
ACLにより、ユーザー、デバイス、アプリケーションなどに対するアクセスを制限します。これにより、機密情報への不正アクセスや不正使用を防ぎます。
2) トラフィック制御
ネットワークデバイスでのACLは、トラフィックの経路や許可されたプロトコルを制御します。特定のポートへのアクセスを制限するためにも使用できます。
3) セキュリティ強化
ACLでアクセスを制限することで、不正なトラフィック、攻撃、ウイルス、マルウェアなどからネットワークを保護できます。正当なユーザーのみがシステムにアクセスできるようになります。
4) 監査
ACLの設定内容とアクセスに関するログ情報により、セキュリティインシデントの追跡や調査に役立ちます。
1) ネットワークACL
ルーターやスイッチなどのネットワークデバイスで使用され、IPアドレスやポート番号に基づいてトラフィックを制御します。
2) ファイアウォールACL
ファイアウォールで使用され、特定のプロトコルやアプリケーションへのアクセスを制限します。例えば、Webサーバーへの外部からのアクセスを制御できます。
3) ファイルシステムACL
オペレーティングシステムやファイルサーバーで使用され、ファイルやディレクトリへのアクセス権を管理します。ユーザーごとに異なるアクセス許可を設定できます。