ERPにおけるCMSとは、「Cash Management System」の略です。
資金を管理することを言います。企業の本社と子会社を含めて、同じ銀行内に口座を作り、そこで資金を一元管理します。
管理を集中化させることによって、資金運用がスムーズになります。
支払いも一元化できますし、コストを大幅に圧縮することができるので、企業の資金運用の効率化に役立ちます。
子会社ごとに資金運用の部門を設ける必要がなく、資金管理を適切に配分できることによって、資金の全体最適と個別最適が同時に可能となります。どの子会社にどの資金が必要なのか、CMSで管理することで、その度ごとの資金調達なども不要となり、全体を見通した資金管理が可能となります。
これによって、無駄な資金を排除し、負債の金利を抑えるなど、資金コントロールが可能となります。
CMSで使われる口座を銀行に開設し、そこに資金をプールして、不足した子会社はそこから資金調達を行うのです。
従来は、連結1兆円規模の企業で多く使われていましたが、最近ではもう少し売上規模の小さい会社でも使われるようになりました。連結決算が重視されるようになり、企業全体での連結経営に経営層が重きを置くようになってきた時代において、CMSは大きな威力を発揮します。
CMSによって、財務会計面から、連結経営をサポートしていけるようになったのです。子会社同士が資金を移動し合えることによって、借入金の圧縮にも繋がって財務が改善します。