GRANDIT AWARD 2013
Prime Partner of the Year 受賞インタビュー

コンソーシアム方式の強みを
最大限に活かしながら
GRANDIT事業を拡大!


個別生産管理、繰越型生産管理、継続取引、プロジェクト管理など、GRANDITアドオンモジュールを次々に自社開発しつつ、コンソーシアムのメリットを活かして総合力でアワードを受賞したシステムインテグレータ社の梅田社長に受賞の感想を伺った。
インタビュアー:GRANDIT株式会社 社長 山口俊昌
GRANDIT AWARD 2013の受賞おめでとうございます。今回はプライムパートナー13社の中で最もGRANDIT事業に最も大きく貢献したプライムパートナーに与えられる「Prime Partner of the Year」とGRANDITコンソーシアム活動全般に大きく貢献したパートナーに与えられる「Consortium Contribution of the Year」のダブル受賞ですね。
ありがとうございます。2011年に栄えある「Prime Partner of the Year」をいただきましたが、翌2012年は2位に落ちてしまいました。今回、GRANDITという製品自体がERP業界の中で飛躍的に伸びている中で、もう一度1位に返り咲くことができてとても嬉しく思っています。
再びアワードを受賞した要因はどんなところにあるのでしょうか。
当社は2002年にGRANDITを構想・企画するときから参画し、製品の開発を一緒にやってきました。ここ数年は、その開発力の強みを活かして、「個別生産管理」「繰返生産管理」「継続取引管理」などのGRANDITアドオンモジュールや統合型プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」などを自社開発しています。こうした当社独自モジュールを武器として製造業やソフトウェア企業にGRANDITをいっきに拡販できたのが大きかったと思っています。

もう1つ、今回新設された「Consortium Contribution of the Year」の方はe-Learningで受賞されました。これは面白い取り組みですが、どういった発想だったのでしょうか。
GRANDIT事業が拡大する中で、社内および協力会社の開発メンバーの教育、早期戦力化が大きな課題となってきました。そこで、当社のLMS(Learning Management System)製品「SI作って教材」を使ってGRANDITの技術習得に役立つ問題集を作成し、新規および既存メンバーに受講させようと企画したのです。
しかし、考えてみるとこうした要員育成は当社だけでなくコンソーシアム13社に共通する大きな課題です。ならば、各社ばらばらでやるのではなく、コンソーシアム全体でGRANDIT教育を行えるようにしようと考えたのです。
これまでにあまり聞いたことがない画期的な取り組みですね
そうですね。具体的には「SI作って教材」をGRANDIT社のコンソーシアム向けポータルサイトに設置し、教材作成機能を使って各社で50問以上の問題を作成してもらいました。問題は、解くだけでGRANDITの仕組みやポイントを自然と覚えられるような内容です。特に要件定義などの際にお客様から質問を受けて調べたり、悩んだりするような問題を多く作ってもらっています。
(例えばこんな問題です)
問題:GRANDITの在庫評価方法でサポートしているものはどれか?
□先入先出法
□移動平均法
□月次総平均法
□最終仕入原価法
□個別原価法
□売価還元法
こうして集まった問題をジャンル別の問題集とし、各社の営業やエンジニアが受講します。各社で作り、各社が受講する。1社単独でやるよりも、はるかに大きな成果が得られる仕組みです。第一弾では1000問を越える問題が集まりましたが、これから徐々に問題を拡充し、GRANDITコンソーシアム全体での貴重な財産にしていければと思っています。
ところで御社は東証一部への上場も果たしましたね。これまた、おめでとうございます。
ありがとうございます。2014年1月22日にマザーズから東証一部へ市場変更しました。無事に東証一部上場できたのは、GRANDIT事業が前年の2倍近い勢いで伸長したことと、統合型プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」によりプロジェクト管理が徹底されて失敗プロジェクトが激減したことが大きかったと思います。
そういえば、自社でもGRANDITを使っているのですよね
はい。当社の基幹業務は「GRANDIT」、プロジェクト管理は「SI Object Browser PM」を使い、この2つを密連携してIT企業にとって理想的な合理化が実現できています。そして「継続取引アドオンモジュール」も、もともとは当社の保守契約管理や保守売上・仕入業務の合理化を目的に製品化したものです。
GRANDITの経費管理モジュールやワークフロー機能を使ってペーパーレス業務を実現し、BIを活用して月次決算の早期化やペーパーレス経営会議も実現しています。自社で使うことによって得られるこうしたノウハウは、お客様への提案にとても役立っていると感じています。
今後の抱負をお聞かせください。
GRANDITの良さは、なんといってもコンソーシアム方式で展開していることです。今年10月にGRANDIT Ver2.2がリリースされ、BI機能強化やワークフロー機能強化などがなされますが、その後の製品の方向性もコンソーシアム全体でノウハウを出し合って決めています。
現在、「ロードマップ委員会」が設置され、私が座長として各社の意見を取りまとめています。このように各社のノウハウを結集することにより、お客様にとっての導入価値の高い製品に育て上げることができていると実感しています。
今後もコンソーシアムの良さを活かして外国製ERPを打ち負かす国産ERPの雄として発展していきたいと思います。
最後に、GRANDIT社に期待することがありましたらお聞かせください。
GRANDITは、コンソーシアム各社のノウハウを製品にフィードバックしたり、各社の武器を相互利用したりという図式がうまくいっていると思います。GRANDIT社の一番のミッションは製品のバージョンアップや保守ですが、こうした情報共有がこれからももっと活性化していけるように取りまとめを引き続いてよろしくお願いします。

プロフィール紹介
東芝、住商情報システムを経て1995年に株式会社システムインテグレータを設立。
日本初のWEB-ERP「GRANDIT」の企画・開発に携わるほかに、自社製品として日本初のECパッケージ「SI Web Shopping」、開発支援ツール「SI Object Browser」、統合型プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」を次々リリース。
2006年8月にメイド・イン・ジャパン・ソフトウェアコンソーシアム(MIJS)を設立し、同年12月に東証マザーズ上場、2013年1月に東証一部上場。
主な著書に「実践!プロジェクト管理入門」「グラス片手にデータベース設計」(翔泳社)など多数。