導入事例
ソレキア株式会社様
システム開発

ソレキア株式会社様

事務作業の雑務からスタッフを解放する
『業務改革』の一環としてGRANDITを導入しました

ICTサービスインテグレータ、ソレキア株式会社では15年以上にわたって使い続けてきた基幹システムをGRANDITで刷新し、業務改革に取り組んでいる。
GRANDITを導入した経緯とねらいについて、詳しく伺った。

企業情報

企業名 ソレキア株式会社様 (Solekia Limited)
事業内容
  • テクノロジー・プロダクツ事業
  • サービス・インテグレーション事業
  • ICTソリューション事業
  • インフラサービス事業
資本金 22億9,300万円(1999年9月18日増資)
従業員数 831名 (2016年3月末)

GRANDITの標準機能をベースに、専門商社に欠かせないメーカー連携機能を独自で開発

― GRANDITの利用状況について教えてください。

当社では15年以上にわたり使い続けてきた自社スクラッチ開発の基幹システム(旧VENUS)を全面刷新して、2013年にGRANDITを導入しました。新たな基幹システムは「NewVENAS(ニュービーナス)」と呼んでいます。

NewVENASではGRANDITの豊富な業務機能を活用し、販売・調達在庫・債権・債務・会計の各モジュールをといった業務を展開し、全国に展開する32カ所の全拠点において、800名以上の社員が利用しています。

― 機能カスタマイズは行われましたか。

基本的にはGRANDITの標準機能を使って業務を実現しました。ソレキアは富士通株式会社(以下、富士通)のパートナーとして同社との取引量が多く、EDI(Electronic Data Interchange、電子商取引)による取引の仕組みも確立されていることから、「富士通パートナー向けアドオンモジュール」を自社で開発し、GRANDITに組み込みました。

NewVENASのシステム概略図
間接費管理システム(Net@OFFICE)の構成
  • 社内使用品購入システム(@Solect、事務用品、生活雑貨、梱包資材、書籍、名刺、電報)
  • システム開発外注調達システム(@Pertner、受発注WEB-ED、※開発中)
  • IT資産管理システム(@PCwatcher、ハードウェア/ソフトウェアの管理)
  • (新)旅費交通費精算システム(@SterShip、※開発中)
  • 国内航空券予約サービス(@AirLine)

データのリアルタイム化・統合データベースにより、業務標準化・内部統制強化を促進

塩谷 明彦氏

ソレキア株式会社
コーポレートシステム部長
塩谷 明彦氏

― GRANDITの導入効果について教えてください。

旧VENASでは、販売システムや会計システム等が、それぞれ独立してデータを管理していました。その他にも業務に特化したサブシステムを使用したり、手作業でデータを処理・連携しなければならない場面もありました。

NewVENASでは、入力データはリアルタイムで実績連携され、統合データベースで一元管理されるため、「業務の標準化・二重入力の排除(作業負荷の軽減)」ならびに「内部統制強化」を図ることができました。

また、GRANDITの他のもう一つの効果として、「経営の可視化と分析精度の向上」、「導入・運用負荷の軽減」という効果も見られます。詳細は、次の通りです。

【効果1】業務の標準化・二重入力の排除(作業負荷の軽減)
入力されるデータの量や内容は基本的に変わりませんが、入力された情報を仕訳計上したり、まとめてシステムに読み込ませる作業が不要になり、事務作業の効率化と迅速化を図ることができました。入金・回収消込、仕入先請求書照合で残業を余儀なくされていましたが、定時退社が可能なほど業務時間が改善されました。

同時に、承認ワークフローによりデータをチェックすることにより、以降の業務に人手を介すことがなくなったので、ミスや入力漏れのリスクが低減され、精緻なデータを取り扱えるようになりました。

【効果2】内部統制の強化
パッケージに業務を合わせることで、業務の標準化や効率化だけでなく、あるべき姿を踏まえた作業手順や業務フローも確立することができました。また、GRANDITのワークフロー機能を使って承認・決裁処理を行うようにしたことで、正しい手順で業務が執行されると同時に、ミスや不正を抑制する環境が実現できました。

【効果3】経営の可視化と分析精度の向上
これまでは月次処理が終わってから、各システムから再度データを集めて、集計や経営情報の分析を行っていたため、早期に経営情報を分析することは難しい状況でした。NewVENASでは、リアルタイムに集計されたデータを元に、自由な切り口で簡単に抽出することができるので、特定の条件を当てはめた分析・予測なども、柔軟かつ精緻に処理できるようになりました。

【効果4】導入・運用負荷の軽減
旧VENASでは、遠隔地の拠点全てに端末を設置することができなかったため、一部業務は郵送された伝票を別拠点で入力するといった対応が必要でした。GRANDITはブラウザが利用可能な端末であれば、複雑なセットアップも必要なくどの拠点からもNewVENASに接続できるため、データ入力が即時可能となり、不要な業務を廃して時間短縮に繋がりました。

ERPパッケージとして導入の方法論が確立されており、短期間での導入・迅速かつスムーズに利用を開始できました。以前と比べて、アプリケーションの保守運用負荷が低減したのも大きなメリットです。

基幹システムの刷新を契機に業務改革を促進

堀内 龍介氏

ソレキア株式会社
コーポレートシステム部
デジタルシステム部長
堀内 龍介氏

― 基幹システムを刷新するにいたった経緯を教えてください。

経営環境が激変し、人材確保も難しい昨今、競争力を維持・向上させていくためには、合理化・業務効率化を図っていく必要があると考えています。旧VENASは個別業務の最適化という視点で発展させてきましたが、業務全体を俯瞰したとき、分断された業務プロセスでは業務の標準化・最適化が難しいという課題がありました。

しかし市販の統合型ERPパッケージは、海外製の大規模事業者向け製品が殆どで、業務ソフトの集合体で作られた簡易的なERPパッケージでは、ソレキアの抱える課題を解決できる製品はありませんでした。
加えて、長らく使い続けてきた旧VENASでの業務経験しかない社員も多く、慣れ親しんだシステムや業務プロセスを変えること自体への抵抗も少なくありませんでした。

そのような状況下、お客様へERPパッケージ「GRANDIT」の導入支援をする機会があり、自身のシステムインフラやアプリケーションの老朽化という背景も踏まえて、ソレキアでも本格的にERPの導入を検討することになりました。

自社のソリューションとしても提供できるか、より厳しい視点でERPパッケージを選定

小泉 雅彦氏

ソレキア株式会社
コーポレートシステム部
調達部
兼 デジタルシステム部
担当部長
小泉 雅彦氏

― GRANDIT以外の製品も比較検討したのでしょうか。

ソレキアの基幹システムとなる仕組みとなるため、「導入・運用コスト」、「導入実績」、「カスタマイズの可否」、「サポート体制」、さらには「自社のソリューションとして提供できるか」といった要件をベースに、複数のERP製品を比較検討しました。

― GRANDITを選んだ理由を教えてください。

導入・運用コストを含めた「規模感」が合っていたこと。「カスタマイズの自由度」、「実績とサポート体制」がソレキアに合っていたことを踏まえて、GRANDITの採用を決定しました。

【選定理由1】規模感
大規模なERPを提供してきた海外ベンダーも比較的安価な製品を提供するようになってきましたが、当社規模ではまだ割高感がありました。

GRANDITは国内企業に必要な業務機能が網羅されているので、カスタマイズや追加開発なくとも利用できるため導入コストを抑えることができました。またブラウザが利用な環境であれば、端末にアプリケーションを導入せず利用できるので、当社のように全局に拠点を持つ企業でも、保守運用の手間やコストを抑えることが期待できます。

【選定理由2】カスタマイズの自由度
GRANDITはソースコードが公開されているため、自社業務に特化した柔軟なカスタマイズが可能です。標準機能と変わりなく作り込むことができるため、利用者が受け入れやすいことも評価ポイントとなりました。

【選定理由3】実績とサポート体制
導入実績が豊富で、GRANDIT社のサポート体制がしっかりしていること、さらには国産のERPであることなど、安心して導入できる点も選定のポイントになりました。また、操作マニュアル等がしっかりしており、理解しやすいという点も評価しました。

トップの意思を明確に伝え、現場と業務との整合性を調整

― 導入時に苦労したことなどはありましたでしょうか。

導入検討の段階では、業務やシステムを変えること自体に抵抗感がありました。しかし経営者層は「ERPを導入して業務改革に取り組む」という強い意志を示しており、私たちも「何がどう変わるのか」、「業務がどう改善されるのか」を粘り強く説明しながら、仕様を決めていきました。

GRANDITの問題ではないのですが、旧VENASのマスタデータは重複や欠落があり整備が行き届いていなかったため、NewVENASに移行する際にはスクリーニングに手間が掛かりました。

― 具体的には、どのように現場と仕様を詰めていったのでしょうか。

基幹システム刷新のプロジェクトメンバーは、GRANDITのマニュアルを徹底的に読み込んで機能を理解し、3か月をかけて業務のあるべき姿を実現する設計書をまとめました。自社のことなので、基本的な業務の流れを理解していたということもありますが、この時点ではあえて現場にヒアリングはしませんでした。仮に現場にヒアリングをしても、基本的な処理なのか、例外的な処理なのかを区別して認識していない場合があるので、カスタマイズの要望だらけになる恐れがあったためです。

出来上がった設計書をベースに各現場にレビューを行いました。最初にあるべき姿を提示することで、これまで当たり前と思っていたことが例外処理だということが明確になったり、合理化のヒントを見出すことができました。

今後の拡張予定

― 今後の拡張予定などがあれば教えてください。

GRANDITはマルチデバイス対応の基盤も整っているため、今後はタブレット端末を活用して、よりリアルタイムに活用を検討しています。

― 先輩ユーザとして、現在GRANDITの導入を検討している企業へアドバイスをお願いします。

業務改革というと、当社のような販社の場合、販売や取引に関する担当者の声ばかりに気を取られてしまいがちです。それぞれの現場からはさまざまな要求が上がってきますが、最終的には会計へ実績として集積される情報となるため、プロジェクトを通じて会計の視点が重要なポイントになると感じました。

現場の要求に対しては、会計視点で必要か不要かを見極めると、企業としてあるべき姿で判断ができると考えます。また、プロジェクトに財務会計に強いメンバーを参画させる必要があると感じました。

― GRANDIT社への評価と期待をお聞かせください。

GRANDITはERPパッケージとしての完成度が高く、大きなトラブルもなくスムーズに使い始めることができました。GRANDIT社のサポートや対応は、迅速かつレベルも高いのでとても頼りにしています。今後も、これまでと変わらない対応に期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

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