アングル株式会社様
システム統合により「業務改革」と「ITコスト削減」を実現したGRANDIT
明治27年(1894年)創業。現在では、高級インナーウエア(肌着)の専業メーカーとして、高品質で、コストパフォーマンスの高い「ものづくり」を国内一貫生産で追求し続けているアングル株式会社(以下、アングル)。同社では、生産から販売まで一貫した業務管理システムを完全WEB対応ERP「GRANDIT」で統合し、システム部門費用を半減することに成功した。システム導入の経緯についてお話を伺った。
企業情報
企業名 | アングル株式会社様 |
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事業内容 | 高級肌着の企画、製造、販売:弊社は、創業以来「深い味わいと快適さ」を追求し、お客様に満足いただける商品を、「企画」し、品質への数々のこだわりをもって「生産」を行い製品の「販売」まで一貫して行っています。この総合力が、感性と 機能性を両立させた確かな商品群を、お客様に送り出しています。 |
資本金 | 1億円/富士紡ホールディングス(株) 100%出資 |
従業員数 | 220名 平成26年4月現在 |
伝統に裏打ちされた確かなものづくりを追求する「アングル」
― アングルについて教えてください。
高級インナーウエアの専業メーカーとして、高品質な『ものづくり』を追求しています。」
アングル株式会社 西村 良吉氏
(西村氏)
アングルは、「御幸グループ」の中でも最古の伝統を誇る会社です。
創業以来115年、常にお客さまの立場に立った価値ある製品を送り出してきましたが、現在では、「アサメリー」「エアメリー」「リーガル」 「N-One(エヌ・ワン)」といったブランドで、独自の深い味わいと快適さを備えた高品質なインナーウエアを中心に事業を展開しています。
― アングルのこだわりとは。
(西村氏)
「品質の高さ」という一言に尽きます。その品質を実現するために、最高級の原糸を仕入れ、商品の企画から編立、縫製まで、国内の自社工場で生産した製品をお届けしています。
(松木氏)
たとえば、当社の代表的なブランドである「アサメリー」は、おかげさまで2008年に発売55周年を迎えましたが、その糸は、繊度が細いエジプト産超長綿を使ったもので、「ガス焼」という加工を施した毛羽のない原糸を東洋紡績株式会社様から購入し使用しています。
さらに編み地は、編み目が独特な形状のループを形成しているため、空隙(くうげき)が大きく、肌にあたる部分が少なくなっています。
その強撚糸の腰の強さから独特の「シャリ感」が生まれ、通気性、吸水性、発散性に優れ、べとつかない独特の「涼感」が得られるようになっています。
インナーウエアでこのようなロングセラー商品は珍しく、メンズ・レディースとも安定した売れ行きで、累計販売着数は約6,200万着※にもおよびます。
― インナーウエアということで、レディース向けの商品が多いのでしょうか。
(西村氏)
メンズとレディースの割合は同じぐらいで、むしろメンズ製品のほうが少し多いぐらいです。
ただし、年齢層を見ると年配層のご愛用者さまが多いので、最近では、オンラインショップ(http://www.angle-miyuki.net/)も開設し、もっと若い人たちにもアングルのインナーウエアの良さをアピールしていきたいと考えています。
※平成20年4月10日プレスリリース時
システム統合により「業務改革」と「ITコスト削減」を実現したGRANDIT
GRANDITを導入した目的を教えてください。
(西村氏)
GRANDITを導入した目的は二つ。ITシステムの統合による「業務改革」と「ITシステム運用によるコスト削減」です。
しかし、この二つの目的は、別々のものではなく、密接した関係にあります。なぜなら、業務改革を推進するためには、ITシステムの見直しも必要となるからです。
― では、「業務改革」という視点から説明していただけますか。
(西村氏)
業務を改革することは、業務をスピードアップし、精度を向上させ、さらにコストを削減することで、企業としての競争力を強化するということに結びつきます。
(林氏)
しかし、以前当社が導入していたITシステムは自社で開発したもので、長年にわたって積み上げ式で構築していったため、業務を改善するためにシステムを変更しようとしても、その影響がどこに及ぶのか、どこまでシステムに手を加えればいいのかもわからないような状況でした。
販売と生産と会計のシステムは個別に独立して稼動しており、生産から流通、販売といった業務を一貫して把握することは困難でした。
「2007年4月から導入を開始し、同年8月から利用を開始しました。」
アングル株式会社 松木 一成氏
(西村氏)
さらにITシステムの維持管理コストも膨れ上がっていたので、もっとシンプルで使いやすく、業務効率を向上させることができるしくみ、すなわちITシステムを統合することで、一気に業務改革を推進してしまおうと考えたのです。
― 導入のプロセスを教えてください。
(松木氏)
社内で正式にプロジェクトを立ち上げたのが2006年2月。同年8月にはGRANDITの採用を決定し、2007年4月から導入を開始。同年8月から販売・物流部門の稼動を開始し、生産・経理(債権・債務)を順次稼動していきました。